ストーリー
月曜朝。憂鬱の始まり。
満員電車に揺られ、歯車になる為に会社に通う日々。
主人公、八木沼剛平(ヤギヌマコウヘイ)も例外では無かった。
電車待ちの列に並ぶ。
ふと前を見ると‘剛平’好みの初々しい女性。
姿からして新社会人。
「――初めが肝心、初めが肝心なんだから……」
そう自分に言い聞かせる様に、小さくうなずく彼女。
そして、彼女は、折りたたんでいた紙を広げた。
覗き見てみると、自己紹介文らしい文章が並んでる。
おかげで、名前も分かった。
‘平坂沙織(ひらさかさおり)’――沙織ちゃんか。
初日が大事なのはもちろんだ。
だが、そんなに緊張していると、きっと失敗するぞ。
よし、俺がその緊張をほぐしてやるよ、沙織ちゃん……