ストーリー
相手先となるその世界の名はランドローク。
以来地球との間には政治的協議が持たれるようになり、またそれと平行するように民間を中心に相互貿易や文化交流が進んでいった。
物事が平和的に、そして潤滑に進捗したこともあったのだろう、この異世界ランドロークには地球の人々の関心が広く集まった。
もちろんそれには大きな理由がひとつある。
この異世界ランドロークは、魔法が現存しているファンタジーな世界だったのだ。
私立星見坂(ほしみざか)学園に通う学生、泉 晴太(いずみ はるた)は今般、交換留学生としてこの見知らぬ土地ランドロークへ行くこととなった。
それも魔法を教える専門校トリシア学園が引き受け手。
全くの初体験である海外が、まさかファンタジー世界。
それも魔法学園への留学になろうとは……それでも相手先の土地では移住や観光も進みつつあり、日本人街なども出来ているらしい。
最近ではちょっとした日本ブームも起こりつつあるとか。
だとすればそれほど気負うこともないのだろうが……それにしても魔法学園だ。
果たしてどう構えたものか。
心の準備も相応にある。
ところがだ、母親も妹もかなり乗り気で、晴太に先んじて新天地へと乗り込んでしまった。
それもすでに住まいもちゃんと確保したとか。
(寮制なのに余計なことを……っていうか二人の留学じゃ無いってのに)異世界との文化交流。
もちろん相手先の女の子との交流もあり。
日本ブームから起こる初めての夏祭りに、初めての浴衣。
海水浴で水着を着るのも初めてとか。
あらゆるものが初体験の新鮮味。
それは相手先の女の子に限らず、晴太にとっても同様で、魔法という未知なる力を知ることとなる。
そしてさらなる初めての体験や交流も……