ストーリー
春、それは出会いの季節。
桜並木の中、俺は新しい学園への転入生活に胸をときめかせていた。
そう、校門をくぐるほんの数分前までは――
「伝統を重んじる月華会で決まりだよね!」
「革新を求める天道会の方が楽しいわよ♪」
俺の転入する間ノ島(あいのしま)学園には2つの生徒会が存在し、互いが常に競い合っていた。
両生徒会共に支持率は五分と五分のイーブン。
その均衡を崩すのが、俺が持っている最後の一票らしい。
そんなわけで、転入初日からてんやわんやの引っぱりだこ状態に。
「私たちと共に学園を盛り上げていこう!」
「一緒に生徒会活動をしてくれますよね?」
間ノ島(あいのしま)学園だけにラブアイランドな展開を期待したのに、
これじゃどっちを選んでもラフでタイラントな事態になってしまうかも!?
2つの生徒会からの期待を一身に背負い、どっちを選ぶのか悩ましい毎日が始まろうとしていた――