ストーリー
夫の圭一郎さんが体調を崩してしまった。主治医の野山先生に診てもらったのだけれど、
ストレスからくる疲労だと言われ、しばらく安静が必要だという。
だけど、数週間経っても圭一郎さんの体調が良くなることはなかった。
圭一郎さんの療養が長引いてくると、恥ずかしい話、私は別のことで悩むことになってしまった。
それというのも『夜の営み』のことで……。
まさか体調不良の夫に頼む訳にもいかず、
ひとりで慰めようにも、夫と娘が家にいる状況でそんな機会が頻繁にあるわけでもない。
ましてや、こんな恥ずかしいことを余所様に相談できるはずもなく、
私はひとり悶々とした日々を送っていた。
そのせいなのか、最近では野山先生が往診に来ると、なぜか胸がドキドキと高鳴ってしまう。
そうした後は、必ずと言っていいほど夜まで体が火照り、
余計に体を昂ぶらせる結果となってしまうのだった。
これは私が欲求不満で、ただ単に男の人に昂奮してしまっているだけ?
それとも何かの病気の兆候なのかしら?
そうでなければ、私はもしかして先生のことが…。