ストーリー
「本当のわたしを、見つけて――」 瀬戸の海に浮かぶ芽来島。
豊かな自然と、ゆったりと流れる時間の中で育った少年少女たちは、もうすぐ、恋を知ることになる。
主人公、観崎高久(かんざき・たかひさ)は、神様と暮らしていた。
小さな頃から、神様はあたり前のようにそばにいて、家族として育ってきた。
神様の名は一ツ橋神奈(ひとつばし・かんな)。
間違いなく神としての力を持っているのに、それを活かすことを拒み、人として生きる道を選ぼうとしている神奈。
主人公はそれを肯定も否定もしていない。
観崎家にはもう一人、妹の美唯(みゆ)がいる。
彼らにとって、この三人が紛れもない家族だった。
そんな中、美唯はアイドルとしての仕事が軌道に乗りはじめ、家族にも徐々に変化が訪れようとしていた。
幼なじみで民宿の娘である帷千紗(とばり・ちさ)は、昔のように隔てのないつきあいではないものの、親のいない観崎家をなにかと気にかけている。
美唯の親友でテニス部の清澄芹夏(きよすみ・せりか)は学園でも家でも主人公のところに押しかけてきてなにかと騒ぎを起こしてしまうお祭り人間。
芹夏は神奈に憧れていて、一緒にいる高久をライバル視していたり。
神奈と芹夏がとんでもない騒ぎを起こして、美唯と高久がそれをどうにか収めるというのがこの四人のお決まりパターン。
高久の親友、根津満広(ねづ・みつひろ)はそれをにこやかに見つめていたり。
いつものそんな日々を過ごしていた初夏のある日、芹夏がひとつのニュースを持ってきた。
「先輩先輩! 島の外から巫女さんが来るんだって!」そんな一言から神社の移転行事(遷座祭)を見物することに。
主人公はそこで、不思議な雰囲気を持った巫女、葉月美景(はづき・みかげ)と言葉を交わす。
出会いは連鎖的に少女たちの心を動かして、秘めていた気持ちを揺さぶっていく。
本当の自分を知ってほしい、見つけてほしい――その切なる願いを主人公はどう抱きとめていくのか。
はじまるのは、巡る想いの物語
▼もっとみる